建築の専門家ではないお客様が考えているイメージをできるだけ多くの言葉で表現してもらうことを打ち合わせの時には考えています。と言っても家のことを普通に聞いたのでは、雑誌に載っているような問答や流行りを追いかけただけの話になりがちです。本当に思い描いている住宅を語ってもらうには専門用語を外して普段の会話をしてもらうほうが良いようです。いろいろな話をしてもらったほうがイメージを見つけやすいと感じています。まずはコミュニケーションをとることから始めるので、建築には関係がない会話もたくさんします。
十分にイメージできない状態でプランニングに入っても結局は具体的にならずに終わってしまうことがほとんどです。せっかくプランを提示するのであれば良い反応を得たいものですし、満足してもらえる内容を表現したいと考えているので今のところはこの進め方が良いようです。
イメージを現実化させるにはヒアリングが大切です。
構造材(パネル)の工場を併設しています。現場を受け持つ大工が、自らパネルを製作し、現場で組み立てを行うので現場での作業性を考え、パネルは精度の高いものに仕上がっています。イメージを現実化させるのに欠かせない大工も古くから旭工務店を支えてきたベテランから元気いっぱいの若手までバランスのとれた年齢分布を描いているので、技術の継承も順調に進んでいます。旭工務店の建物も素材の良さをシンプルに味わうデザインと洋館のテイストを取り入れ重厚感をもったクラッシックスタイル、さらに和のテイストを取り入れたスタイルを展開しています。いずれの建物も旭工務店では大工をはじめとする職人の能力を十分に引き出し、質の高い住宅建物に仕上げています。
旭工務店のシンボルは築15年のモデルハウス。旭工務店の技術力と選んだ輸入建材の質の高さとデザインの良さを感じてもらうにふさわしい建物と思っています。外壁材は一度リフォームを行いましたが、内部はほとんど当時のまま。ドアなど木材が良い色に変化し、年数の経過とともに徐々に風格も出てきたと感じています。
お客様の建物についての話はまたの機会にさせていただき、モデルハウスについて話をしたいと思います。というのもこのモデルハウスが旭工務店にとって自社企画設計住宅の第一号でした。それまでの旭工務店とは異なった路線として、輸入住宅を始めるにあたって、とにかく輸入住宅の良し悪しを判断するには本当の建物を建てるのが一番わかりやすいということで進められたプロジェクトです。ドアや窓をはじめとし、使用する部材はどれもはじめてで手探りの中で計画を開始しました。まだ青森には輸入住宅の本質を図面化できる設計士やインテリアコーディネーターも見当たらないときで、東京や横浜に何度も出向き設計を行いました。中途半端な建物にはしたくなかったのでとにかく本物志向を求めた結果です。モデルハウスの建築は自らが家を建てるお客さんの立場でもあり、プランニングの時にイメージがはっきりしていないと上手く設計できないことも改めて感じることができました。
今のようにインターネットがまだまだ普及していないときでしたので、わからないことや疑問があればそれこそ飛び回って情報を集め、職人たちと試行錯誤しながら完成させた建物です。この時にじっくりと考え造り上げたことが今の旭工務店の品質に通じていると感じています。
新しい材料の封を開けた時の木材の色艶も何とも良い感じですが、年数を大切に経過し、色濃く変化した木材の色艶も味わい深い良さを感じます。

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